Memories of 70's Hits

1800〜2000円もするLPを買うなんてとんでもない。ラジオ(当然AM)の洋楽チャート番
組にかじりつき、吟味に吟味を重ねた末、やっと手に入れた1枚400円のシングル盤。
1枚1枚が宝石のように大切に思えたものでした。
そんな思い出のヒット曲の数々をご紹介しましょう。


サマー・クリエイション/ジョーン・シェパード
71年7月〜71年9月の大ヒット!
※チャート・ランキングはChifumiさんのHP「オール・ジャパン・ポップ20」で。

サマー・クリエイション

シワシワのジャケットですいません。
化粧品MAX FACTORのCMに起用され大ヒット
(もちろん日本独自のヒットですが。)した、
いわゆるタイ・アップ曲の走りとも言える作品です。

歌っているのは、ニュー・グレン・ミラー楽団で18歳から6年間、
専属歌手として活躍したジョーン・シェパードで、
64年の初来日もグレン・ミラー楽団の一員としてでした。
その後、演歌歌手の千昌夫と結婚し、タレント業で活躍。
離婚後も千の事業の失敗のあおりを受けて広尾の豪邸を
取り上げられるまで30数年間日本に住み続けた親日家でもありました。

さて、ミラー楽団の専属歌手と言えばマリオン・八ットン、
ドロシー・クレア、ポーラ・ケリーといった歌手が有名ですが、
彼女たちの素晴らしい歌声が楽しめるアルバムを次にご紹介しましょう。

GLENN MILLER BY REQUEST
RCA RJL-3016〜19 81年 LP
グレン・ミラー・バイ・リクエスト

米NBC放送へのリクエスト回数、ビルボード誌のチャート、売り上げ枚数
などを統合して厳選されたベスト・ナンバー50曲を1位から順に
50位までを収録した日本独自の企画盤です。LP4枚組BOXセット。
後にCD版でリリースされましたが、20曲に絞られ、
曲順も変えられてしまっていますので、こちらのBOXセットがお薦め。
中古店やオークションで探してみてください。
ちなみに上位10曲は、
1.ムーンライト・セレナーデ
2.イン・ザ・ムード
3.チャタヌーガ・チュー・チュー
4.茶色の小瓶
5.真珠の首飾り
6.アメリカン・パトロール
7.タキシード・ジャンクション
8.セントルイス・ブルース・マーチ
9.ペンシルヴァニア6-5000
10.アンヴィル・コーラス

といったお馴染みのナンバーとなっています。

38年から3年間在籍した初代専属歌手
マリオン・ハットンの歌声が聴けるのが
SIDE3-2 カラマズー
SIDE3-4 二人の木陰
SIDE4-1 ジュークボックス・サタデイ・ナイト

カラマズー」はごきげんなスイング・ナンバー。
テックス・ベネキーがソロを取り、マリオンとモダネアーズ
がコーラスを担当しています。
二人の木陰」もテックス、マリオンとモダネアーズに
よる快調なナンバー。戦場に赴いた兵士と恋人のかけあい
となっていて、テックスとマリオンが交互にソロを取ります。
ジュークボックス・サタデイナイト」もテックスとマリオン
のかけあいによる楽しいスイング・ナンバー。
コーラスはもちろんモダネアーズが担当。

41年にマリオンが出産のため退団。
代わりにボビー・バーン楽団からドロシー・クレアを引き抜きます。
彼女の歌声は
SIDE5-4 パーフィディア
で聴くことができます。
スイートでドリーミーなナンバーで元々は
メキシコのアルベルト・ドミンゲスのボレロが原曲。
ソロを取るドロシーと正式入団したモダネアーズとの
息もぴったりで、すばらしい出来となっています。

41年3月、ドロシーがボビー・バーン楽団との契約違反
による裁判沙汰で退団を余儀なくされたため、
急遽ポーラ・ケリーが入団。
彼女の歌声は
SIDE6-1 アイ・ノウ・ボーイ
で聴くことができます。
スイートなバラード曲でポーラとモダネアーズの
相性も抜群。楽団を離れた後もポーラをフィーチャーした
モダネアーズは人気コーラス・グループとして
息の長い活躍を続けることとなります。

グレン・ミラー楽団は今も栄光のビッグ・バンドとして活動を続けています。
今年(2005年)も11月に来日公演が決定!
バンド・リーダー:ラリー・オブライエン(トロンボーン)
専属歌手:ジュリア・リッチ、ロバート・トム



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